鞠緒さん

鞠緒

兵庫県 30代 女性 ブロック ミュート

猫飼い歴=年齢。 一度はその栄光の歴史が途絶えてしまうも、僅か4日で復興。 現在は1号(♂)と2号(♀)と3号(♂)と4号(♂)の4匹が在籍中。

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96日目「初めての専用オモチャ。」
2026年3月19日(木) 116 / 0

4号の持参品の一つ、海老天を模した猫じゃらしが壊れた。
1号が分解した後も修理をして使用していたのだが、遂にどうしようもないレベルにまで破壊され尽くしてしまったようだ。

「僕のオモチャが…。」

ションボリと肩を落とす3号。
小さな背中から哀愁が漂っているが、あくまでも4号のオモチャである。

「…コレ、どうする?」

誤飲防止の為にゴムを切り取られた海老天を放り投げながら、落ちていた持ち手部分を拾い上げる。
手に馴染む透明な棒は振り回すにはちょうど良い長さをしており、指揮棒の要領で上下左右に振って猫達を呼び寄せるにはちょうど良かった。

「そうね、2号用の毛糸を括り付けてみる?」

名案だと言わんばかりに準備に取り掛かる母。
親戚中から不器用だと罵られてきた私と違い、母は器用だと自称できる程度には物作りが好きなのだ。

「…どうかしら?」

材料は、たったの三つ。
・海老天じゃらしの持ち手部分。
・私のマフラーの余りの白色の毛糸。
・そこら辺にあったビニールテープ。

透明な棒に毛糸の先を巻き付け、その上からビニールテープを貼り付けた一点物である。
てっきり、持ち手の内部に通した毛糸を編んでオモチャを作るのだと思い込んでいた私は少しだけ驚きはするも、とりあえず受け取った。

「猫が好きそうな揺れ方だね。」

見た目はともかく、ポヨポヨと不規則に動くポフポフの毛糸は猫が好みそうではある。
私は持ち手部分でゴミ箱を叩き、4匹の猫達を呼び寄せた。

「はい、集合ー。」

パシパシと太ももを叩く音がした時は、人間が構ってほしい時。
ガタガタと物を叩く音がした時は、人間が遊んでほしい時。

歴代の愛猫達は前者、復興組は後者の方が集まりが良い。
ドタバタと猫らしくない足音を立てながら、遊び盛りの猫達が駆けてきた。

「2号のオモチャだよー。」

目を輝かせた4匹の前でオモチャを振ると、たちまち飛び跳ね回る猫達。
一本しかないので順番にじゃらさなくてはならないが、なかなか好評のようだ。

「おぉ、なかなかオモロイやんけ。」

毛糸をじゃれ付く1号。

「ちょっと、コレは私のよ!」

毛糸を咥える2号。

「オモチャ、オモチャ!」

毛糸を持ってくる3号。

「僕も遊ぶ!」

毛糸を引っ張る4号。

「…大人気だね。」

「嬉しいわ、そんなに喜んでくれて!」

楽しそうな4匹を眺めながら、ご満悦な様子の母。
断捨離好きな叔母が見れば”またゴミを増やして!“と怒髪天を衝きそうだが、猫達が楽しんでいるのなら些末な事である。
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