鞠緒さん

鞠緒

兵庫県 30代 女性 ブロック ミュート

猫飼い歴=年齢。 一度はその栄光の歴史が途絶えてしまうも、僅か4日で復興。 現在は1号(♂)と2号(♀)と3号(♂)と4号(♂)の4匹が在籍中。

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107日目「これは全て“夢”の話です。」
2026年3月30日(月) 76 / 0

閑古鳥が鳴き喚く、寂れた商店街の二階。
生活感が溢れる家具が迷路のように詰め込まれたカラオケボックスに、私と母と祖母は持ち上げるのも苦労するほど膨らんだリュックサックやボストンバッグを運び入れた。

「はい、皆お疲れ様ー。」

トイレットペーパーや保冷剤が積み上げられた硬いソファの隙間にキャリーバッグを置き、蓋を開けていく。
おそるおそる、という雰囲気ではあるものの、ずっと閉じ込められていた4匹はワシャワシャとほふく前進で部屋を歩き回った。

「じゃあ、聞いてくるね。」

断りもなく部屋に入ってくる人々が猫達を逃さないように目を配りながら、私はドリンクディスペンサの前で立ち話をしていた店員に声を掛けた。
男性の店員は他の利用者の対応に走っていってしまったが、女性の店員が掃除を始めながら質問に答えてくれた。

「まだ家族が残っているのですが、再入店の場合はおいくらですか?」

「どれくらいのお時間で戻られますか?」

「えーと、五丁先なので二十分くらいで帰れます。」

「それなら、半額で再入店が可能ですね!」

値段を聞き、しばし考える。
祖母は帰ってしまったようだし、筋力が落ちた母に何度も往復させる訳にはいかない。

二人では運び切れない荷物がある以上、母は最後の一回以外は見張りをしてもらう事にする。
しかし、何度も入店を繰り返せば追加料金で破産するので限界まで荷物を持たなければならない。

「…仕方がない、とりあえず運んでみよう。」

悩んだところで荷物は減らないのだ。
私は三つしかないキャリーバッグで4匹の猫を運び出さなくてはならない事に気付き、どの組み合わせで猫達を入れるかを考えながら部屋に向かった。

「…変な“夢”。」

目が覚めたので、とりあえずメモ帳に見た夢の内容を箇条書きする。
この後、さらに物理的にぶっ飛んだ夢も見たが、コレには猫が登場しなかったので省略した。

「4号がキャリーバッグ付きだったから、数は合ってるんだよな…。」

1号と2号と3号の時はキャリーバッグを三つ持って行ったが、1号と2号は同じ鞄、3号は一匹だけにするように指示されたので二つしか使わなかった。
4号は元飼い主の女性が背負ってきたリュックサックをそのまま貰ったので、今は種類の違うキャリーバッグを4つ所持している。

「今日は、お母さんも夢を見たのよー。」

寝ぼけ眼のまま母に夢の話をすると、母も楽しそうに話し始めた。
それは、私が母に“トイレに行ってもいいか?”と訊ねたのに3号と遊び続けるので、心配になった母が何度もトイレを促すも私は全くトイレに行く気配がなかった、という内容だった。
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j_mi 2026/03/31

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