我が家に帰りました。
ハゲたおなかで
殿やわたくしにデレデレ甘えます。

抗生物質の青いお薬は、
モンプチに乗せればペロリ。
おりこうにきちんとトイレで用をたし
爪とぎはなかなかしません。
大事な家具や壁で爪とぎせぬよう
ダンボール爪とぎを作って、
教育係おミキのお方がお手本に
バリバリと爪を研ぎますが
マモー「ふ〜ん」
「へ〜」

見向きもしてくれませんでした・・・
さて、マモーの避妊手術が終わった。
術後、傷が治って
抜糸したら・・・
そしたら・・・
もう、マモーが
大奥にいる理由はなくなる。
でも、大奥は揺れていた。
もちろん可愛いマモーのそばにいたい。
でも
留守がちの大奥では最初から
マモーを飼うという選択肢はなかった。
殿もわたしも家で勉強し
スキルを上げなくてはならない仕事。
なかなか時間は割けない。
例えば万一マモーが体調を崩しても
動物病院に行くために
すぐに休めるような会社ではなかった。
大奥が
猫を飼うといってもそれは
機械的に餌をやり、トイレの世話をする
ただその繰り返しになってしまいそうで。
もちろん、野良や外飼いよりはマシ。
餌がもらえて、
きれいなトイレがあって
虐待さえされなければ
猫は「幸せ」なのか?
もちろん、それで猫は
何年も生きて行けるとは思うけど
だからといってそれが
それが「マモーの幸せ」だとは
大奥は、そうは思わない。
でも、だからといって・・・
殿の仕事中は
殿の座る椅子の背もたれで
ずっとくっついてるマモー。

朝起きるといそいそと
まとわりついておねだりするマモー。
殿と無邪気に遊ぶマモー。
わたしの腕で寝息を立てるマモー。

TNR、リリースするということは
この柔らかな
世界一かわいい動物を

ダニ、ノミ、寄生虫
他の猫、狐、カラスがたくさんいる
夏の暑さ、冬の凍てつく寒さ
綺麗ではない水を飲むリスクのある
そんな世界に
放たなければならない
ということなのだから
一度野に放てば、
ノミダニのリスクから
うちに泊めることはできない。
今まで
子供を出産してからは
家を出るな、ここで寝泊りせよと
大奥に閉じ込めていたくせに
一度野に放てば
もう入ってくるな、大奥で寝るな
なんて・・・
なんとニンゲンは
身勝手なのだろう。
動物病院で、マモーが
「助けて」と叫んだ目の前で
閉ざされた扉。
あんなに辛かったのに、
あんなに辛い思いをさせたのに
わたしたちはまた
マモーの目の前で
大奥の扉を閉ざそうとしていたのだ。
TNRは、中途半端な覚悟ではできない。
ただ猫が好きというだけで
できることではない。
わたくしたち大奥は
TNRとかゆうて、うちらちょっと
猫保護さんみたいでカッコよくね?
なんて思ってたかもしれません。
大奥は
根本的に、間違っていました。
もし本当に野に返すつもりなら
ここまでマモーの心を
自分たちの心を
こんなにも近づけることは
却って深く、
お互いを傷つけることに
なってしまうのかもしれない。
リターンするつもりなら
猫とニンゲンの間には
最低限の距離感を
守らなくてはいけなかったのだと
気づいた時にはもう
遅すぎました・・・
マモーは、大奥にとって
「ネコ」ではなく
「世界唯一無二のマモー」
になってしまっていたのです。
苦しいけど、つらいけど、
続くのだ‼️



















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