トンネルの中の迷子猫

2017年10月18日(水) 475 / 10

平成15年12月中旬
その日は　雨で　晩にはヒョウになるくらい寒い冬の事です。

私はまだ会社勤めをしていて　通勤途中に50ｍ位のトンネルがあります。
その日の夜は　ディナーに行こうと　犬の散歩後　主人と二人で　19時ごろ出発。
そのトンネルに入ると　朝はなかったのに　ちょうど真ん中あたりの道路端に　大きなゴミ袋のような
塊がライトで見えた。
だんだん近ずくと　キラッと2つの目が光った。
その後すぐ　白い前足2本が動いた。

「きゃー　猫やん　足動いたー　まだ生きてる～～」

後ろを見ると　車が3台続いていた。
とりあえずトンネルを出て　道路端へ車を寄せ　トンネルを逆戻りしたが　真ん中に壁が
あり、猫の居る　反対側へ歩いて行けない。
トンネルを出て　また猫の居る方へ　車を走らせた。
後ろから車が来ないのを確認して　猫の手前で止まり　降りて

「おいで～　よしよし～～」　なんて言ってる暇はない。

即　抱っこして　膝に乗せて　ディナーを中止し　家へ帰った。
この子のお蔭で　あり合わせで晩御飯を済ませました。

その子は　なんとおとなしい　ゴージャスなとてもいい子。
毛はフサフサだけど　痩せてごつごつ骨ばっていた。
体を温め　ご飯をあげて　翌日に病院へ。
生後4か月位　2ｋｇ強。

警察・保健所へ届け出し、ポスター貼り、地方新聞にも迷子猫の掲載依頼
我が家の猫達とも仲良く　とても良い子。

正月になって　実家で親戚集まった時に　保護したことを話し、写メも見せた。
その後も　飼い主の情報はなく　諦めていた頃
1月20日位に私の姪から電話が入りました。
姪の主人の妹夫婦の飼ってた猫が亡くなって3ヶ月が過ぎ、写真見て是非欲しいと言って来ました。

「え～～　貰ってくれるの～～」　私は喜びました。

すぐ　検査　すべて　ＯＫ
その2日後　姪夫婦が来て

「この子は　可愛いわ～　ペットロスになってる妹が喜ぶわ」と連れて帰りました。

あの日　あっち方面にディナー行かなかったら　きっと車に轢かれていただろうな～と
思うと　ぞ～とします。
6か月後　警察で所有者移転の手続きいたしました。