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うちのネコ「モモ」は、最近目が見えなくなりました。昔はゴキブリ取りが得意でした。 モモの日記を、子猫の時から順を追って作成しています。 私は生物化学の研究者です。猫の生態学も研究しています...

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マイクロチップ義務化の異常-米国との比較
2024年2月6日(火) 316 / 4

前回、犬猫のマイクロチップは、迷子発見に効果がないことを説明しました。


世界には、マイクロチップが義務化されている地域があります。
それらの地域と日本の現状を比較し、その是非を更に検討します。

今回はアメリカ合衆国です。
カリフォルニア州、ハワイ州、テキサス州の一部で義務化されています。



1.米国と日本、こんなに違います。
米国で、施設に収容される犬猫630万匹。日本の120倍。
殺処分される犬猫92万匹。日本の80倍。
ビックリしたでしょう?

米国の動物保護施設では、迷子の犬猫を飼い主に返還、所有者のいない犬猫を里親希望者に譲渡します。
そして引取り手が見つからない場合は、殺処分します。
収容される犬猫が非常に多いので、里親に出すペースが追いつかず、次々処分されます。
施設が満杯になり、収容後3日以内に処分されることもあります。(ⅰ)

米国と日本の犬猫の施設収容数、殺処分数等(2022年) (ⅱ) (ⅲ)




2.マイクロチップの有効性、米国と日本。

(1)米国
米国では、迷子の犬猫が年間1000万匹も出ると言われています。




そのうち数100万匹が保護施設に収容されます。(ⅴ)
収容して殺処分までの期間が短いので、飼い主が取り戻すのが間に合わない事があります。(ⅳ)
動物保護団体「AMERICAN HUMANE」は、IDタグやマイクロチップのない犬猫はすぐ処分され、犬は15%、猫は2%しか飼い主の元に戻れない、マイクロチップ等の装着を強く訴えています。(ⅴ)

(2)日本
日本は収容される犬猫が5万匹。米国の200分の1しかありません。
収容される猫の大部分は、この様な捨て猫と思われる子猫です。


所有者不明の成猫は2022年には3359匹、その中に、捨て猫、野良猫、迷子猫がいます。
飼い主が見つかり、返還された迷子猫は205匹です。
全国の保健所、動物愛護センターすべて合わせて、たった205匹です。

(3)米日の比較
米国は、数100万匹の迷子の犬猫が収容され、71万匹の犬、10万匹の猫が返還されます。
日本は、所有者不明の成猫が3,359匹しか収容されず、たった205匹しか返還されません。
米国では、収容された迷子の犬猫を飼い主に返還する為に、マイクロチップが有効です。
日本では、そもそも迷子の犬猫はほとんど収容されないので、マイクロチップは役に立ちようがありません。



3.なぜ日本では、迷子の犬猫が収容されないのか?

平成24年の動物愛管法改正で、行政は所有者不明の犬猫の引取りを拒否できるようになりました。
現在多くの自治体は、子猫子犬など自力で生きられない犬猫以外は引取りません。

先の記事でも取り上げた、環境省の所有者不明の犬猫の返還図。(ⅵ)


拾得者が保健所等に持ち込み、保健所等がマイクロチップ情報を読み取り飼い主に連絡となっていますが、現実に合ってません。
当の保健所がなかなか引き取らないのです。
猫は全国でたった205匹しか返還できてないのです。



4.日本では、迷子犬猫の保護は善意の市民の手で行われています。

行政は犬は捕獲しますが、猫は捕獲しません。
大部分の犬と全ての猫は、上記の図にも描かれているように、個人が保護します。

善意の保護者は、保健所には行きません。飼い主が見つからないと殺処分されますから。
警察に拾得物届けを出して、飼い主が見つかるまで自宅で保護します。

マイクロチップの情報は、保護してスキャナー当てなければわかりません。
行政が保護しないのなら、マイクロチップ付ける意味がありません。

日本では、行政は迷子の犬猫の返還に役に立っていません。
猫をたった205匹しか返還してないくせに、1000万~2000万匹いる日本の犬猫全部に「マイクロチップつけろ」などと厚かましいことを言う資格があるのでしょうか?



5.「強制」という異常

マイクロチップを入れるか、首輪をつけるか、何もしないかは、飼い主が決める事柄、個人の自由です。
米国では、マイクロチップが役に立っています。
それでも大部分の州では、強制じゃありません。

自由の国アメリカ。



個人の自由は、公共の福祉に反しない限り、最大の尊重をされなければなりません(憲法13条)。
効果の見い出せないマイクロチップ装着は、公共の福祉ではありません。
大切な愛猫愛犬の体に強制的に金属を埋め込ませようとする国と環境省の方が、公共の福祉に反していると思いませんか?




出典
(ⅰ)AP通信「米国の保護施設は超満員」https://apnews.com/article/animal-shelter-pets-dogs-cats-housing-cf03d25dbda4ccccb402c4d4804d6bc2
(ⅱ)The Humane Society of the United States”Pets by the numbers
https://humanepro.org/page/pets-by-the-numbers
(ⅲ)環境省統計資料
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/statistics/dog-cat.html
(ⅳ)Table of State Holding Law
https://www.animallaw.info/topic/state-holding-period-laws-impounded-animals#:~:text=These%20laws%20provide%20the%20minimum,72%20hours%20in%20some%20cases
(ⅴ) AMERICAN HUMANE
https://www.americanhumane.org/blog/every-day-is-tag-day-is-your-pet-protected/#:~:text=Each%20year%2C%20approximately%2010%20million,in%20the%20nation's%20animal%20shelters.
(ⅵ)所有者不明の犬猫の返還図
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/pickup/chip/chip.pdf
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