結婚式にまつわる思い出～

2010年2月3日(水) 1005 / 32

今回猫の話ではありません。私の個人的な思い出話･･･すみません。長い話ですので、スルーなさってもかまいません。

たまねこにゃんさんの日記で思い出した結婚式のこと･･･
さだまさしさんの『秋桜（コスモス）』の歌詞に
　
　明日嫁ぐ私に　苦労はしても　
　笑い話に　時が変えるよ　心配いらないと　笑った　　

とあります。
まさにそのとおりになった･･･１５年以上たって思い出し、今忙しいのですが書かずにいられなかった、ダンナと腹を抱えた思い出話です。

当時３０歳直、まだフルタイムで私は会社員をしていました。お金もそんなにかけたくないし、ダンナのお父さんの友人が某公共施設にお勤めで『うちでやりなさいよ』という言葉に乗っかって、そこで結婚式を挙げることになりました。準備はそんなに問題もなく進み、結婚式の前日には髪の手入れをするから夕方、式場近くの美容院に来るように言われ、その美容院が何故か６時には閉店するという言葉に『なんか変だな』とは思ったものの、いまさらです･･･私は指定された美容院に行きました。今にしてみれば、あまりにセンスが古臭く、流行らないお店だったんですね。で、そういう公共のお仕事をもらって永らえているような感じだったのかと･･･。

『事前にパーマかけておいてくれました？なんだかやたら真っ直ぐねぇ』と割烹着を着た７０代の女性が言います。前の週にパーマは軽くかけましたが、あまりかかりの良い髪質ではないため、真っ直ぐに見えたんですね。『仕方ない！巻きましょう』言うなり、ロットを巻きつけ始めます！『あの！私電車に乗って一時間位ウチまでかかるんですけど！』『仕方ないでしょう、式は明日なんだから』ええぇ～！っと思っているうちに就寝直前のサザエさんのような状態に！『これで電車乗るんですか？』と思いっきり困った声を出す私に『仕方ないわね、ネッカチーフ貸してあげるわ』と！茶色地にデカいピンクの花柄のネッカチーフを頭に巻き、変な大工さんのような頭になってしまいました。

お断りしておきますが、私は会社帰り。で、一応は明日結婚式を挙げるんですから一応余所行きの紺のスーツを着ていました。そう、あくまで普通の地味なＯＬの格好に花柄大工さんのネッカチーフ（ロット入り）です。けれどそこで夜明かしするわけにも行かず、電車に乗って（当然注目を集めながら）帰宅しました（恥ずかしさのあまり、寝たふりをしていました）

帰宅すると母は『何あんた！エテ公（猿）みたいな･･･(爆笑)』それはそうです。そうとしか見えないのです。しかしことの顛末を話すと顔色を換え『えッ！じゃあ明日アタシはその頭のアンタといっしょに電車乗るの!?』そうだよ～･･･。
結婚式当日の朝、二次会がありますからワンピースにちょっとかかとの高めのパンプスを履き、トレンチコートをはおった私の頭の上にはスピーカーのBoseの野球帽です。
式を挙げたのは１１月･･･帽子が必要になるなどと考えもしていなかったし、大工さんはもうこりごりでしたから、せめて目立たない色の帽子･･･それしかなかったんです。
しかも気が動転するとは恐ろしいことで、家から式場までタクシーで行く！という事すら全く頭に浮かびませんでした。

その格好で（扮装で？）電車に乗ると、当然早朝ですから出張や遠距離通勤のサラリーマンが同乗しています。皆さん一様に目を剥きます。私の前のつり革に捕まった男性は小刻みに震えています。いたたまれなくなった母は大きめの声で語り始めました。

『あの、この子は今日結婚式を挙げるんです。だからこの格好です。』突然の母の行動に驚いた私は『お母さんやめてよ！結婚式だからあえてこの格好を選んだって思われるでしょう！』とつい声を上げました。すると母は再び『いえ、この子は頭がおかしいだけで、頭以外はちゃんとしてるんですよ』何てことを！と『やめてって！頭は狂ってるけど健康って聞こえるわよ！』母は、ヘアスタイルが変なだけで、着ているものは異常ではないといいたかったらしい。けれど頭に血が上った私もフォローできず『もういいから何も言わないでよ』とにらみつけたようです（自覚なし）『あんたね、そんな変な格好でにらまないでよ。変に見えますよ』『こんな格好でニタニタしてたらもっと変でしょう！』とつい言葉の応酬が･･･こらえ切れなかったらしい私の前のつり革に捕まった男性が『結婚式なんですね。おめでとうございます。あなたのご家庭は笑顔の絶えないご家庭になりますよ』こみ上げる笑いをかみ殺し、やはり震えながら言ってくれました。同時に･･･同じ車輌内で拍手が･･うれしかったですが同時にこれほど恥ずかしかったこともありません。

そこで電車を降りられれば、どんなに丸く収まったことか!!
けれども残り４０分くらい･･･母と私は電車から降りる見知らぬ人たちに『幸せになってね』『おめでとう』といわれ、お礼を延々と繰り返したのでありました。

今思い出すと可笑しくてたまりません。『苦労はしても　笑い話に　時が変える』･･･本当だったんだなぁと。こんな苦労はだれにもさせたくないですね～。普通しないよなぁ･･。
お笑いの神様＆怪しい女子の神様が私にはやっぱり、憑いている･･･。
長々と失礼しました♪

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