神様と呼ばれて

2020年6月6日(土) 2020-06-06T10:06:01+09:00

• 多頭飼育崩壊

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昨日京都府八幡市の多頭保護崩壊のニュースを読みました。
神様と呼ばれていた人だそうで、立派な家にお住まいの女性が引き受けた動物たちが世話をされずに、しんだ後もそのまま放置されていたという話。
預けたという人のコメントも記事にありましたが、自分の犬って何？ペットホテルとして利用してたんですかね。預かり料金は？預かってもらうのに預け先に連れて行かない？と疑問符だらけに。

愛護団体にちょっと関わってた時、うちも持ち家の一軒家だから団体の人から頼まれた事もあり、成猫を１匹だけ引き受けました。それ以降は結婚するかも？だからもう無理だと断ってきて付き合いも途絶えたけど神様なんて呼ばれると｢もう無理｣なんて言えなくなったんですかね。
ご本人も最初のうちは自分は愛護活動のエキスパートだと誇りに思っていたかもしれませんが、枷になってしまったのでしょうか。

面倒見られる数。
どこまでやるかでかなり変わります。医療を完全にきっちりとって考えると１匹でも大変。全ての病気や怪我が保険対応しているわけではないようですし、良いフードを与え理想的な環境を整えて最期にはお葬式やお墓…と考えると上限はありません。

数が多くなるとお金も手間も比例します。犬の場合は運動や躾も不可欠です。だから猫の方が多頭飼育になりやすいと良く言われていますがこれは納得。
この京都府の場合は犬がかなり沢山いたようですから、そういう意味でも異質に思えました。
犬の訓練所で20頭余りの面倒を見ましたが掃除と運動と手入れと食事で１日は終わります。そこに躾や訓練もとなると１人では厳しい。更にそこに掛かる費用も自分持ちや寄付に頼るとなると不安定過ぎて無理。それなら働きに行くとなると世話が行き届かなくなる。

それで可哀想な犬や猫が広告塔のようになり寄付金集めに熱心になっている団体も見受けられますが、それがまた更に枷になったり開き直って詐欺になったり。
山口県の野犬についても多額の寄付金を集めたものの…で問題になっています。
なので安易な寄付も考えもの。
お金を受けとる事を簡単に考えるこんな団体が目立ってくるとこの先規制が厳しくなっていく等も予想出来ます。

本来こういう活動ってある程度余裕がないと手を出すべきじゃないのかもしれません。
ただこの京都府の件も家を見てると始めた当初は経済的に余裕があったのかな？
ところが神様と呼ばれて断り辛い空気が出来てしまい心のバランスも崩壊した。
バランスといえば個体数も。
引き受けてくる数、新しい飼い主を見つけて出す数。このバランスも崩壊すると悲惨。
譲渡条件は各自自由ですが、時々行き過ぎでは？と思われるものもありそうなると出る数が少なくなる。
それで新しく引き受けないならまだしも、可哀想だからと連れて来ればいずれ崩壊。

それなら譲渡条件をゆるゆるに？
ある意味この京都府の件もその結果、こうなってしまいました。
◯◯さんなら引き受けてくれる、◯◯さんの家は持ち家の一軒家だから。
しっかり断らないとこうなってしまうのですね。神様なんて呼ばれていたら弱音を吐けないし頼れない。
それでこの人だけを責めてはいけないと思いました。
勿論いい顔をしたい等できちんと断らない・心が壊れるまで引き受け続けた彼女が一番悪いのですが。

かといってそれなら野良猫は野良猫のままにして世話はしようというのも問題。
餌やり禁止は虐待だ、猫は外に出さないと可哀想というのもこのままだと規制が厳しくなるかもしれません。
それならペットショップやブリーダーを潰そう！も違う。譲渡条件も見直す必要があるかも。とりあえず譲渡後も所有権はずっと団体に！だからずっと近況報告しろなんて言われてそれでも欲しいという人はどの位いるのか。
あまりにも常識的な範囲から逸脱すればお店で購入しますよ。そしてこの京都府の人のような状態にもならず最期まで大切にされる子も多い。
色々難しいですね。