鞠緒さん

鞠緒

兵庫県 30代 女性 ブロック ミュート

猫飼い歴=年齢。 一度はその栄光の歴史が途絶えてしまうも、僅か4日で復興。 現在は1号(♂)と2号(♀)と3号(♂)と4号(♂)の4匹が在籍中。

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322日目「雑誌リサイクルフェアに行ってきたよ!」
2026年10月31日(土) 12 / 0

早朝、我が家のインターホンが連打された。
猫達と取ってこい遊びに興じていた私が対応すると、予想通りの叔母の声がした。

「どしたん、急に…。」

「はい、お届け物です!」

ホイッと、食器用洗剤を一本手渡される。
無言で受け取ると、何故か踵を返す叔母。

「えっ?帰るの?」

「うん、またゆっくりしに来るわ!」

スタスタと去って行く叔母を見送り、玄関の扉を閉める。
首を傾げながら母に食器用洗剤を差し出すと、不思議そうな顔で受け取ってもらえた。

「…何、コレ?」

「叔母ちゃんに貰った。」

先ほどの出来事を説明するも、“意味が分からない…”とでも言いたげに眉を寄せる母。
スマートフォンで叔母と連絡を取り、どういった心境だったのかを聞き出している。

「今日から、あなたの従弟が二泊三日の東京旅行なんだって!だから、早く帰って飼い猫のご機嫌取りをしたかったそうよ。」

旅行の為に早起きをした従弟に付き合って起床した叔母は、我が家まで目覚まし代わりの散歩に出掛けたそうだ。
しかし、未だに同居し始めた従弟に慣れない飼い猫の事が心配な叔母は、従弟が居ない間に飼い猫と沢山遊んであげる為にサッサと帰宅したのだろう。

…よく分からないが、母がそう言っていたのでそうとしか言いようがないない。

「じゃあ、行きますか!」

朝食を終え、身支度を整えてから1号と2号と3号と4号の現在地を確認する。
楽しそうに走り回っている猫達を残し、外に出る親子。

「図書館、楽しみだねー。」

「ねー。」

テケテケと歩きながら、時間を確認する。
叔母の突然の訪問で少しズレてしまったが、今日は保存期間が過ぎた雑誌を図書館に貰いに行く予定だったのだ。

「昔、“耳をすませば”の主人公が電車に乗って図書館に行くのが不思議だったわ。」

「そう?」

「うん、だって図書館って一駅に一つあるものだと思っていたし…。」

「一駅に一つ!」

「私が利用する駅には必ず徒歩五分くらいの位置に図書館があったからさ。その後、“主人公は珍しい本が欲しかったから、大きな図書館に行った”って、納得してたわ。」

「それも、少しズレているわねー。」

あの映画を観てから図書館の存在を知り、それから十年くらい通い詰めていたのが懐かしい。
しかし、私が利用していた図書館では“勉強(筆記具の使用)禁止”や“子供の椅子の利用禁止”等の謎ルールがあったので、映画を視聴する度にションボリとした気持ちになる(貸出カードは字が汚いので、あんまり憧れていない)。

「時間になったら、コチラの整理券を持って入口に来てください。」

久しぶりに来た図書館は、かなり賑わっていた。
全盛期の高校時代には毎週上限の十冊を借りて帰っては読破していたくらいなので“それなりの読書家”ではあったが、本棚を見ると知らない本ばかりで時の流れを感じてしみじみとした気持ちになる。

「五分前になりましたので、集まってください。」

館内放送を聞き、初めて図書館にそういう設備がある事を知る。
私が“92”、母が“91”だったようで、先に集まっていた二人より先に入室する事になった。

「整理券と交換で、用紙を渡しますね!」

受付の前で説明を受け、部屋に入って手続きを済ませる。
先に入った母がすぐに立ち止まり、私も数秒後に全く同じ位置に立ち竦んだ。

「…少ない。」

三つある長机の上には間隔を空けて数冊ずつ積まれており、一つだけの陳列棚は二段に分けて数十冊が並べられている。
予備知識として検索していた時に見付けた画像だと何十個という段ボールに詰め込まれた雑誌を漁っている人々が写っていたが、目の前にある雑誌は百冊もないだろう。

「…そう言えば、世の中にどんな雑誌があるのか知らないんだよね。」

私は母の“雑誌は一冊では完結しないから、本を買いなさい”という教育を受けてきたので、雑誌コーナーは素通りする場所という印象しかない。
オタク寄りの人生を歩んでいた癖に、“アニメの原作である漫画を連載しているのが雑誌”という知識を得たのが中学三年生というヤバいエピソードを持つくらい、私には専門外の分野なのである。

「あっ、あった!」

部屋を一周し、ダメ元で表紙を横目で確認した瞬間にサッと手を伸ばす。
二冊の雑誌を抱えて先に退出しようとしていた母に押し付け、味を占めた私はさらに視線を走らせる。

「コレと、コレと…。」

題名を見ても良さが分からないので、表紙だけで手に取っていく。
多分、全ての雑誌の表紙を確認した後、私も手続きを行ってから母の元に向かった。

「遅かったじゃない!持って帰る物がないから、出てくるのが気まずいのかと心配してたのよ!」

五分も経過していないと思うが、母は非常に長い時間を待っていたように感じたようだ。
私は母が持っていた雑誌を受け取り、自分が持っていたエコバッグに詰め込んでから外に向かった。

「重かったでしょう?」

「本は重くないから、大丈夫!」

「“デザートは別腹”みたいな事を言うじゃないー。」

買い物も終え、風呂上がりにペラペラと雑誌の頁を捲る。
たった数枚しか好みのページはなかったが、自分では購入しない物を無料で入手できたので満足だった。

「なかなか楽しい一日だったね!」

「次は“本”も欲しいわね。」

猫達の運動スペースを作る為に荷物を減らさなくてはいけないのに、七冊も雑誌が増えてしまった。
今年はもうフリーマーケットに出店する事も出来ないので一か月に一個くらいしか売れないフリマアプリに頼るしかないのだが、本への欲求はなかなか我慢できないモノである。

〈本日の戦利品(手に取った順)〉
「小説新潮 2024年6月号 (2024年5月22日)」…母が「とりあえず、何か持って帰らなくては!」と考え、小説好きの私の為に手に取った物。
「小説新潮 2024年7月号 (2024年6月21日)」…母が「とりあえず、何か持って帰らなくては!」と考え、小説好きの私の為に手に取った物(その2)。
「an・an 2416号(2024年10月9日)」…唯一、「あればラッキー!」と考えていた物。
「サンデー毎日 2025年4月20日号(2025年4月8日)」…棚の下の段から見えた表紙に飛び付き、迷わず引き抜いた物。
「サンデー毎日 2025年4月22日合併号(2025年4月22日)」…味を占めて漁った棚の下の段から、迷わず引き抜いた物。
「サンデー毎日 2025年2月9日号(2025年1月28日)」…少し悩むも、持って帰る事にした物。
「AERA 2024年12月30日ー1月6日合併号(2024年12月23日号)」…少し悩むも、持って帰る事にした物(二回目)。
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りょみ 2時間前

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