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愛猫を安全に保護する方法

あなたの愛猫が姿を消してしまった際、どのように安全且つ効率的に保護すべきでしょうか。

適切な措置を講じることが、ペットを無事に家へ戻し、その間、飼い主と猫との関係を良好に維持するためには重要となります。
ここでは、愛猫との再会や保護手順について詳細に解説します。

どのように保護すべきか?

もしも愛猫を見つけたとき、

どのように接近し、保護すべきでしょうか?

素手で捕まえるべきですか?それは猫の年齢によるかもしれません。例えば、老猫であれば素手でも可能かもしれませんが、若い猫は機敏で、すぐに逃げてしまう可能性があります。

そして、素手で捕まえたとして、その後どうすれば無事に家まで連れて帰れるでしょうか?帰宅途中で突如として大音量の音が鳴ったら?野生化していて、噛み付いたり、引っかいたりされたら?それらの事態を経ても、あなたは猫を安全に連れ帰れる自信がありますか。さらに、家に戻った際に、猫との関係が壊れてしまわないか心配ではないですか。

無論、家に戻すことは重要ですが、同時に「安全に」「良好な関係を維持しつつ」戻すことが重要です。

猫は警戒心が強く、それは「あなたが嫌われている」のではなく、

「危険な環境で警戒心が強まっただけ」です。

焦りは禁物です。お腹が空いていることであろう愛猫に食べ物を見せ、あなたが飼い主であることを示し、徐々に近づくのが適切な対応です。

保護が可能そうなら、猫の馴染みのあるタオルなどで包み、洗濯ネットやキャリーバッグに安全に入れてあげてください。もし緊急度が高い場合でも、大きめのタオルを使って顔から包むなどの対応が有効でしょう。なるべく時間をかけて近づくことを忘れないようにしましょう。

声掛けはいつも通りのトーンで

愛猫の検索中には、おもちゃや音、食べ物を持って声を掛けることが一般的ですが、

「愛猫が遠くにいるかもしれないから」

という理由で通常よりも大きな声で呼びかけると、逆に猫を驚かせてしまい、逃げられてしまう可能性があります。特に、まだ外の環境に慣れていない猫の場合、大きな声は逆効果となり恐怖心を煽ってしまうことがあります。そのため、なるべく静かに捜索することをおすすめします。

また、愛猫の名前を連続して呼び続けると、猫が返事をしても聞き取ることが難しくなる可能性があります。愛猫が名前を聞いてすぐにあなたの前に出てくるとは限らず、外の世界が初めてで怯えている可能性が高いです。

名前を呼んだら少し待ち、何も返事や反応がなければ再度名前を呼びましょう。その際にはゆっくりと、いつも通りのトーンで声を掛けることが大切です。

名前を呼びながら徐々に歩き続けると、小さな返事が聞こえるかもしれません。最初は「空耳かも?」と思うかもしれませんが、数回名前を呼び続けることで、自分の猫を見つけることができることもあります。

もし、兄弟猫などがいるのであれば、その鳴き声を録音して捜索時に再生することも有効です。近所迷惑にならないよう注意しながら行うと良いでしょう。同じ家族の猫の鳴き声に反応し、返事をすることがあるからです。

著者紹介

上杉 華子(猫コンシェルジュ)

猫に関する専門家として猫の知識と経験が豊富で、猫の飼い主たちから高い評価を受けており、
猫の行動学や猫種の特徴、猫の健康や栄養管理など、猫に関する様々なトピックについて情報発信。
猫に関する情報が科学的根拠に基づき、そして分かりやすい言葉で説明していることを心がけ、猫の世話やしつけ方法、猫の病気や予防策についてのアドバイスを提供しています。
幼いころから猫を飼って育った自身の経験をもとに情報発信を行い、保護猫の里親探しや猫の福祉向上を目指して活動中。