第51回 題名のまんま「動物のおしゃべり」
お屠蘇気分も抜けた頃と思います。
皆様、寒さで体調など崩しておられませんでしょうか。
2008年第二回、えりかのコラムがはじまりますよ。
今回は神仙寺瑛著「動物のおしゃべり」のご紹介。
ごゆっくりご覧下さい。
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「動物と話せる」という王道設定は、
ソロモンの指輪からけものとチャットまで
多数ありますが、姿まで人間に見えるというのは
これまた斬新なのではないでしょうか。
っと、すみません。
全く何にも伝えないうちから、
内なる思いを叫んでしまいました。
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別にそんな大げさなモンじゃないんですが、
動物の言葉を解する5歳の女の子、
ミカちゃんが主人公なわけなんです。
そんな4コマ漫画なんです。
で、今までのこういった設定のモノってのは
動物の言葉を理解できるだけで、
いや、それだけでも凄すぎるのですが
この本の主人公・ミカちゃんは、
動物の姿までも人間に見えてしまうという
スーパーイヤー&アイの持ち主。
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物語は、ミカちゃんの目線で進んでいくので、
今時の若人二人が話してるなー、と思って読んでると、
それが犬同士の会話だったりするから油断がなりません。
今何気なく出した、「今時の若人」という言葉。
今時の若人は今時の若人らしく、髪型から
着ているものから何から何まで今時の若人。
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そこで、よーく考えてみてください。
ペットを擬人化した漫画も数あれど、
「今時の若人」に擬人化させたものってのは、
あるかもしれませんがあんまり見たこと
ないですよねぇ。
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大抵はペットらしく、子どもやお年寄りの姿。
あんまり、10代後半から20代前半っていうのは
見たことがないと思いませんか。
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ミカちゃんは、お父さんとお母さん、お兄ちゃん、
そして秋田犬のタロー君と猫のサクラちゃんと
共に暮らしています。
もちろん、タロー君とサクラちゃんは、
ミカちゃんの目には人間に見えてるので
ミカちゃんが見ている日常は、
家族(主にお兄ちゃん)の見ている
それとはかなり違いますよねぇ。
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そこから生まれる噛み合わなさ、というか
動物の習性や日常を、人間のものとして見る、と
いう視点の新しさが、この漫画の面白さ。
タロー君とサクラちゃんは、今時の若人っぽく
描かれてますが、動物の種類や年齢によって
子ども若者おばちゃんおじちゃんと
老若男女に描き分けがされてます。
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で、ここはネコジルシなので
主に猫のサクラちゃんを中心に、
出演猫のご紹介。
って言っても、サクラちゃんの他は
野良猫の方々が出演してるくらいですが、
サクラちゃんを筆頭にして、
みんな可愛い今時の若人。
普通にバレンタインの話をしてたり
恋模様を描いていたり、猫を若者にすると
いろんなことが面白くなる感じ。
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動物の擬人化、というと顔をしかめる方も
いるかとは思いますが、そういった顔を
しかめる方面での擬人化ではありませんので、
小難しいことは考えずにアハアハと気楽に読めます。
ミカちゃんアイを通しても通さなくても、
可愛い動物がわんさか。猫もわんさか。
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読み終わったあとは、
「うちの猫が人間になったら」という
想像もでき、一粒で二倍おいしい本。
猫本、というにはちょっと猫成分薄めですが
その分楽しく可愛く仕上がっております。
ぜひご覧下さい。
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次回は2月3日更新予定!次回も是非見てくださいね!