えりかの猫本レビュー

第77回 飼い主には触れられない時間「猫、ただいま留守番中」


6月に入りました。
梅雨寒もじめじめした湿気も
この時期だけの風流と思えば
少しは過ごしやすくなるかも。
今回のえりかのコラムは
「猫、ただいま留守番中」のご紹介。
ごゆっくりご覧ください。






って、アレですよね。

ぶっちゃけ留守番させやすい
ペットですよね。

私なんていっつも留守番させてますしね。
朝から晩までいないことなんて
しょっちゅうです。

猫は一匹でいても平気だしー。
てかうち二匹だしー。

餌と水さえあれば、まあ平穏に
寝てるでしょう、等と思い、
家を空けること数時間。

帰る頃にはちょっとの罪悪感が芽生え、
足早に家路を辿りドアを開けると
そこには家を出たときと同じ格好の
彼らがいたりして。







そんなんだからちょっと気が抜けたまま、
それでも寂しい思いをしただろうと思い、
少しご機嫌を取ってみたらば
なんという迷惑顔。

ペットに留守番をさせる、ということは
飼い主にとってなんだか複雑な心境に
なるもんですよね。











でもねー。
なんだかねー。

ペットを飼ってると
「留守番をさせるイコール悪」っぽい
感情が生まれてきませんか。

本猫達はどう思っているのかは
分からないけれど、なんだか
「家に置いていく」という
響きにはまずいものを感じる。

なんだかおおっぴらに言うと
一部の方々から大批判を
食らわされそうな気がする。

そんじゃー飼い主はずっと家にいなくちゃ
いけないのかと問われると。

そんなこたないわけです。







こいつらの餌代だって
病院代だって稼がなきゃならないし、
むしろこいつらだって
たまにはうるさい飼い主から
離れてみたいと思う事だって
あるかもしれません。

猫を飼ってるから外に出ちゃいけない、
留守をしちゃいけないというのは
人間の罪悪感の成れの果てであって、
留守番をしている当の猫達は、
一体何を考えているんでしょうかねぇ。







で、そこでですね。
「キャットシッター」という
方々を知っていますでしょうか。

「ペットシッター」なら聞いたことは
あるけれど、「キャットシッター」という
言葉には馴染みがないなぁというあなた。

「キャットシッター」というのは
猫専門のシッターさん、つまりですね、
飼い主の留守中に、猫の面倒を
みてくれるという、猫飼いにとっては
まったく素晴らしい方々なのです。

しかも猫専門なので、二重に安心。
なんて素晴らしい。






そしてですね、そのキャットシッターの
会社を、日本で初めて開業した南里秀子さんが
この「猫、ただいま留守番中」の
著者というわけなんですよ。

飼い主の留守時に、猫の世話を
してくれるキャットシッターさん。

そのキャットシッターさんの
目から見た、「留守番真っ最中の猫」の
様子が読めるこの一冊。

まあ、厳密に言うと留守番の
真っ最中では無いんですけどね。
シッターさんがいるわけですから。

それでも、私達飼い主がいない時の
猫の様子はこの一冊でよく分かる。






んかねぇ、うらやましくなるんです。


だって、自分がいない時の猫には、
当たり前だけれども触れ合えないじゃ
ないですか。

飼い猫の事はよく知っている、
いつも充分すぎるくらい
触れ合っているという方でも、
「自分がいない時の猫」の事は
あまり知らないし、絶対に
触れ合えないわけでしょ。






だから、キャットシッターの方々が
とーっても羨ましくなるんです。

そんな、留守番猫のエピソードが
たくさんなこの一冊。

読みながら、自分ちの猫の留守番中に
思いを馳せるのもまた一興。







猫、ただいま留守番中

「留守中、うちの猫はどうしているかしら?」
留守を世話する“キャットシッター”が
その疑問にお答えします。

姿を見せない隠れ猫、会うなりお腹を
見せるおねだり猫、襲いかかる凶暴猫、
飲まず食わずのハンスト猫…。

知れば知るほど猫との暮らしが楽しくなる。
これで我が家の猫も留守番上手に!?
読めば納得のお役立ち猫エッセイ。


Auther:

★えりか


ご覧の通り、絵も文もゆる〜い感じで進むこのコラムですが、皆様のお目汚しにならないよう、しこしこと精進しながらがんばっていきますので、どうかよろしくお願いいたします。

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