えりかの猫本レビュー

第85回 天上天下唯我独尊「ウチのハナちゃん」


こんにちはー。
10月に入りました。
台風も過ぎ去りました。
きっとこれから素晴らしい
秋が待ってます。
09年の秋も、めいっぱい
楽しみましょう!


今回のえりかのコラムは、
「ウチのハナちゃん」のご紹介。
ごゆっくりご覧ください。









ちの猫達はねぇ、2匹いるんですが

これがまた人懐こいというか
あまり人に興味が無いというか、
良く言えば人間に寛容、
悪く言えば警戒心ゼロという
全くメリハリの無い猫達で、
誰が来ようとどこに行こうと
自分達のペースを保ち続ける、
絶対に野生では生きていけないな、と
いうマイペース猫達なわけです。









だから、何と言えばいいんでしょう。

この「ウチのハナちゃん」を
読み終わったときに、
猫ってなんて十猫十色なのかしら、と
ちょっとした感動がありました。









松本英子さん著の「ウチのハナちゃん」

題名から解るように、松本さんちの猫、
ハナちゃんを描いたエッセイ漫画。

エッセイの醍醐味って、
「わかるわかる」と
「へーそうなんだ」の
2種類あると思うんですよ。









「わかるわかる」が多くても
「そうなんだ」が多くても、
それはそれで面白い。

けれど、その2つのバランスが
ぴたっと揃っていても、
これもまた面白い。









私が飼っている猫2匹は
上に書いたように、全体的に
ふにゃんふにゃんしてる
猫達だ、というのは
すでにご理解いただけている
ことと思います。

さて、そんな猫達を飼っている私が
「十猫十色」だと思ったということは。








そうなんですよ。
ハナちゃんがですねぇ、
あー、えー、何と申しましょうか。

うちの猫達とまるで正反対。
ほんとに正反対。
これ以上は何も申せません。









著者の松本英子さんという
方はですね、他の著作を
読んでみても、独特のシニカルな
目線とほんの少し冷めているような、
それでもなんだか暖かいような
見方が特徴的な方なんですが、
この目線で描くからこその
ハナちゃんだと思いますねぇ。

ハナちゃんのハナちゃんであるべき
部分を全て良しとし、それどころか
激甘にべったべたに可愛がり、
そこんとこが突き抜けてて
何とも素晴らしい。









性ワルだけど、ヤな女(メス)

なんだけど、そこが良い。

しかもそれは、貶す言葉ではなく
あくまで、スパイスが効いた
褒め言葉。

このへんのニュアンスを
解する方は、きっとこの方の
著作を気に入ることと思います。








一筋縄ではいきそうもない
飼い主と飼い猫の毎日が、
明るく楽しく切なく描かれたこの一冊。

表紙の、可愛い2本の前足が目印です。













ウチのハナちゃん
松本さんちのハナちゃんは、世の中ぜんぶが自分のためにあると思っている乱暴者。そんな、天上天下唯我独尊な彼女との日常を収めたこの1冊。「散歩の達人」(交通新聞社)、「モーニング・ツー」(講談社)にておなじみの松本英子が描く、コミック&エッセイ。「漫画ねこまんま」「猫びより」の好評連載が待望の単行本化。




Auther:

★えりか


ご覧の通り、絵も文もゆる〜い感じで進むこのコラムですが、皆様のお目汚しにならないよう、しこしこと精進しながらがんばっていきますので、どうかよろしくお願いいたします。

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