えりかの猫本レビュー

第80回 ビタミンを摂りましょう「猫ビタミン」


こんにちは。
各地で雨の被害が
拡大してきてますね。
被害に遭われた方々に
心よりお見舞い申し上げます。


今回のえりかのコラムは
「猫ビタミン」のご紹介。
ごゆっくりご覧ください。










の本を最初に発見した時ですねぇ。

まず帯に目がいったんです。

「猫を飼えない・・・。
 でも、猫が大好き」

ああそうだ。
猫を飼えない。
そんな時代もあったねと。

現在進行形の方もいるでしょう。
猫が大好きだけれども、
諸所の事情で猫を飼えないという方。

そして、過去に。
猫が大好きだけれども、
諸所の事情で猫を飼えなかった方。






あの頃の気持ちを
思い出してみてください。



道端で野良猫を見つけては
相好を崩し、友人宅の猫を撫でては
昇天しそうになり、その帰り道には
猫を飼えない自分の環境を呪い、
それでも隙あらば目を皿の様にし
あの素晴らしい野生のフォルムを
探し続けた日々。

猫マゾにはたまらない日々でしたよね。









今は猫を飼えるようになり、
手を伸ばせばそこにはモフモフさんが。

好きなときに好きなように、とは
いかないまでも、猫様の許す限りは
モフモフできるこの幸せ。







でも待てよ。
ちょっと待てよ。

猫を飼えるこの幸せ、と言ってるけれど、
じゃあ猫を飼えなかったあの日々は
幸せじゃーなかったのか?








確かに身近に猫がいないから
モフモフできる機会も少ないし、
家の窓先で満足気に寝ている姿も
愛でられない。

けれど、それはそれで
思いがけなく猫を見つけた時の
喜びの起爆剤でもあったあの頃。

猫が好きだけど、猫を飼えなかった
日々というのは、決して不幸せな
日々ではなく、「猫」という存在から
もらえる幸せを、最大限に感じられた
日々でもあったわけです。













そんな日々の暖かさと愛しさが
いっぱい詰まっている本がこの
「猫ビタミン」という一冊。

主人公の「わたし」は、
猫が大好きだけれども
猫を飼えない漫画アシスタントさん。

アシスタント先の飼い猫や、
近所に住んでいる野良猫達との
エピソードを描き綴ります。








えーとですね。なんかこう、
余韻があったかいんですよね。

猫が好きだけれども猫を飼えない
日々を、楽しみながら過ごしてる
主人公の「わたし」

道端で猫を見かけてはニコニコし、
向かいの家の窓に猫を発見しては
立ち止まり、アシスタント先の
飼い猫と遊んでは猫の可愛さに
悶絶する、そんな毎日。

そんな毎日が柔らかくやさしく
描かれております。









心あたたまる、と言えば
いいでしょうか。

一話を読みきると、なんだか
じんわりと心に沁みる
あったかい余韻。

猫を飼えない日々だって
こんなに楽しくて、むしろもっと
猫が好きになるんだよ、という
幸せで満ち溢れてます。









を飼ってる方も飼ってない方も、

ほんわりまったりしたいなら
おすすめなこの一冊。

読後感は、猫をモフった後に似て
あたたかです。













猫ビタミン
朝、学校へ……。仕事へ……。駅までの路で……いつも日なたぼっこの猫。あなたはどうしますか? (イ)見過ごして、駅へ急ぐ。(ロ)とりあえず、猫に触る。(ハ)「おはよー」と声を掛ける。 ……これらのうち、(イ)と答えた方は『猫ビタミン』が不足しています。とゆーことで、今日も元気に“猫LOVEの素”。猫を飼えなくても、猫ビタミン! のこの一冊!!!



Auther:

★えりか


ご覧の通り、絵も文もゆる〜い感じで進むこのコラムですが、皆様のお目汚しにならないよう、しこしこと精進しながらがんばっていきますので、どうかよろしくお願いいたします。

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