えりかの猫本レビュー

第45回 児童書好きにはたまらない「バルトルの冒険」


10月もそろそろ終わり。
11月も目前です。
ますます寒くなってきますので
体調にはしっかり気を付けてくださいね。
今回のえりかのコラムは
「バルトルの冒険 -ネコの物語」です。
ごゆっくりご覧下さい。









の本を手にして、まずパラパラ〜っと

ページを捲ってみて、芽生えた感情。

昔、小学生の頃、図書室で本借りたことありますよね。

え?無い?
無いの?

無い人のために。
んーと、そうですねぇ。
子どもの頃、好きだったテレビ番組とかありませんでした?








なんでもいいです。

テレビ探偵団でも、
日本昔ばなしでも、
風雲たけし城でも、
8時だよ全員集合でも、
たけしの元気がでるテレビでも、
子どもの頃に楽しみにしてた番組ってありますよね。

それのオープニングを見た時の気持ち。









図書室の本で言えば、読みたかった本を借りて
それがようやく読める時の胸の高鳴り。

どっちにしろ、「子どもの頃のわくわく感」
それを思い出す本です。








児童書の雰囲気、ってあるじゃないですか。
漢字があまり多くなく、丁寧な言葉遣いで、
それでいて描写が詳しく余韻が残る文章。

その雰囲気って、どうしても小学校の図書室を
思い出してしまいませんか。

図書室で本を借りた時のわくわく感やどきどき感。








「このお話に登場するネコたち」というページが
巻頭にあるのですが、そこを見た瞬間の胸の高鳴り。
児童書好きならたまらない一冊です。

文字通り、「バルトルの冒険」に登場する猫達の
紹介なのですが、大人になってから久しく
こういう部分に触れてなかったなぁ、と
懐かしく思うと同時に、子どもの頃の高揚感を
思い出してみたり。









大人の本には無いじゃないですか。
登場人物の紹介なんて。

ある本もあるけれど、それはもうすっかり大人の雰囲気で、
あの頃に胸を高鳴らせて読んだ、あの本の雰囲気は見あたらず。

とにもかくにも、そういう本です。
小学校の図書室を彷彿とさせる本。
子どもの頃の純粋なわくわく感を思い出させてくれる本。










その高揚感の原因には、私達が猫好きってことも
含まれているんじゃないかと思います。

この「バルトルの冒険」、猫がわんさか出てきます。
「このお話に登場するネコたち」というページには
この本に出てくる猫達が紹介されていますが、
その匹数13匹。

ウハウハですぜ。
13匹も猫が出てきますぜ。
猫には不自由しませんぜ。










さて、13匹も猫が出てくる話のあらすじとは。

ある家で、チーチというお母さん猫から
ペーターという子猫が生まれました。

ペーターは、ある日よその家の猫になりました。
そこで、ペーターは「バルトル」という名になり、
「バルトル」としての猫生を生きることになります。

この本は、バルトルの身に起こる出来事を綴った本。
平凡とも言える猫の半生を、優しい文章で描きます。

13匹の猫は、全てバルトルに関わる様にして登場。
バルトルの猫生を豊かなものにしてくれます。









子どもの頃のわくわく感。
そして猫が13匹というわくわく感。

ダブルのわくわく感。

わくわく感から読み始め、穏やかだけれど
ページを捲る手が止まらなくなり、
気が付けば時間を忘れている自分がいます。








ーんか、止まらなくなるんですよねぇ。

刺激的な出来事を取り上げてるわけでも無し、
急展開ジェットコースター型の構成でも無し、
淡々と日々の出来事を書いてるだけなのに
なーんか止まらなくなる。不思議な魅力がある本です。

とにかく、パラパラとページを捲ってみてください。

わくわくしてきたら、こっちのもん。











バルトルの冒険

オスのトラネコ「バルトル」が、子ネコから大人のネコになるまでの数年間に体験する、ネコ同士の友情と戦い、探検と放浪、誘拐と脱走、病気と回復などの波乱万丈の出来事を、生き生きと物語る。








次回は11月11日更新予定!次回も是非見てくださいね!

Auther:

★えりか


ご覧の通り、絵も文もゆる〜い感じで進むこのコラムですが、皆様のお目汚しにならないよう、しこしこと精進しながらがんばっていきますので、どうかよろしくお願いいたします。

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