第79回 いっぴきとふたり「女いっぴき猫ふたり」
こんにちはー。
7月ですね。紫陽花が似合う季節です。
これから夏本番。体調を整えて
暑さを迎えましょう。
今回のえりかのコラムは
「女いっぴき猫ふたり」のご紹介。
ごゆっくりご覧ください。
![](/nekomedia/upload/20090718193140.jpg)
題名を見てください。
まず見てみてください。
「女いっぴき猫ふたり」
ねぇ。
「女いっぴき猫ふたり」ですよ。
なんとも物哀しいじゃありませんか。
![](/nekomedia/upload/20090718193151.jpg)
巷に、レツゴー3匹という漫才トリオが
いらっしゃいますが、あの方達は
同じ「匹」でもなんだか楽しい感じがする。
なんだか楽しげにキャッキャと
はしゃぎまわって飛んだり跳ねたり
してる気がする。
3匹で頭を寄せ合って仲睦まじく
面白い事を考えてる気がする。
![](/nekomedia/upload/20090718193203.jpg)
だけど、「女いっぴき」と
こられた日にゃ、どうにもこうにも
なんとも物哀しい。
けど、さほど深刻でもないような気がする。
物哀しいけれど、なんとなく突き抜けた感が
なくもない。
![](/nekomedia/upload/20090718193215.jpg)
だって自ら「いっぴき」ですから。
開き直らないとできない表記ですよね。
まあでも、著者はあの
伊藤理佐さんですし。
開き直ったとか物哀しいとか、
もうそういうもんは突き抜けて
それら全てをネタにできる
この包容力。この猫漫画。
それがたまらんですよね。
![](/nekomedia/upload/20090718193234.jpg)
で、その伊藤理佐さんが飼っているのが
ニャコとクロという猫ふたり。
仲が良いのか悪いのか、
付かず離れずなアメショと黒猫。
女の一人暮らしに猫が二匹。
この刹那的な組み合わせが
この本の醍醐味なのでは
ないでしょうか。
![](/nekomedia/upload/20090718193243.jpg)
ま、猫と関係無いことも
書いてあるんですけどね。
けど、そのはじっこにいる
猫達がまたオモシロ可愛い。
ま、大半が猫の話ですので
心配はご無用です。
![](/nekomedia/upload/20090718193254.jpg)
女っつーものはどうしても
母性本能があるもので、
自分より小さきか弱いものを見ると
「お母さんよ」等と言ってしまうクセが
あるものですが、この方はばっちり
「自分にとって猫とはペット」と
言い切ってるあたりが
媚を売ってなくて潔い。
で、ペットだからこその
扱いがまた潔い。
私は好きですね。
こういう扱い。
![](/nekomedia/upload/20090718193339.jpg)
いや、別に必要以上に冷たくしてるとか
そういうことじゃないんですよ。
ただただ「飼い主」と「ペット」として
描いているってだけで、娘だ息子だ
ママだパパだと言ってない、
このシンプルな関係。
私は好きですね。
こういう関係。
![](/nekomedia/upload/20090718193347.jpg)
まあね、今更私がぐたぐた言ったって
伊藤理佐さん、有名な方です。
面白さは保障済みです。
知らない方も是非どうぞ。
私は好きです。この感じ。
![](/nekomedia/upload/20090718193402.jpg)
女いっぴき猫ふたり
マンガ家(33)とねこ(9)2匹。気の抜けたちいさーい日々の生活を描いた、双葉社WEBコミックで好評連載中の本作がいよいよコミックス化。忙しいけど、ぬるぬるな36歳独身マンガ家がぬるぬると続けてきた、ページ数もバラバラ、4コマあり、エッセイ風のなぐりがきあり。3年余りの生活を無編集でお送りします。脱力感たっぷりにお読み下さい。